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MIXOLOGY JAPAN

記録報告:将愚音/旧ヱド市/記録零落/グリーン・トキオ/プロクテル

記録報告:将愚音/旧ヱド市/記録零落/グリーン・トキオ/プロクテル> 記録者:ミツルギ区分:観測報告(一次断片)0) 要旨将愚音(しょうぐね) は、かつてジャパン皇国を実効支配した軍閥である。反乱勢力――イクサノ砕溶帯(旧鹿子屋県) とヤマセ連結区画(旧長口県) を軸に結成された鹿口同盟より拡大した革命軍――との激闘の末に将愚音は消失し、国家は皇政へ復帰した(これは記録零落より前の出来事)。ただし、将愚音が都市統治に用いた社会技術・許可設計の残滓は各地に残り、後の記録零落期に安心の条件反射として再燃した。旧ヱド市は零落後、グリーン・トキオとして再編され、緑の許可信号と都市行動制御が再同期した。本報告は、その連関をR.F.R.03「Tokyo Green Tea」で逆照射する意図を記す。

1) 将愚音=軍閥(成立と消失)性質:軍政・警保・宣撫を一体化した統治体。反乱抑止よりも秩序の快適化に長けた。統治技法:公共放送・標識色・動線設計・儀礼を用いた“許可の演出。ここで便宜上、彼らが敷いた都市インフラの残響を「将愚音網」と呼ぶ(軍閥そのものとは区別)。終焉:鹿口同盟(イクサノ砕溶帯+ヤマセ連結区画)による蜂起~着実に東側へ勢力拡大~補給線分断。将愚音は崩落し、皇政復帰。この段階ではまだ“零落”は起きていない。余談:勝者は制度を刷新したが、快適さに擬態した統制装置の一部は“便利”として温存された。

2) 旧ヱド市 → グリーン・トキオ(命名の三層)なぜ“グリーン”か。1. 再生:復旧・循環・延命の色。都市を動かし続ける管理色。2. 許可:信号の緑=「進め」。将愚音網が育てた“安心の合図”を視覚面で継承。3. 管理された平和:生きているのではなく生かされている都市という皮肉。旧ヱド市は、緑を合図に再稼働した。それは自由の回復に見えて、許可の再設計でもあった。

3) 記録零落との接点零落期、過去の政治・経済的許可設計が、行政ログや市民記憶と同調。“安心であること”が記録の採択基準になり、異常が未記録化=零落の偏りを生む。将愚音は消えたが、快適という名の制御は残った。ここに、零落という絶望の中の光がある。

4) 結語(ミツルギ個人記)> おれは、誰が“よし”と言ったのかを疑う。彼ら(将愚音)はもういない。だが、“よし”と言わせる仕組みは残った。だからプロクテルで、自分の“よし”を観測し直す。それが、この都市で生き延びる方法だ。——記録終(提出版)

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