R.F.R.計画:Regional Fragment Reconstruction
R.F.R.計画:Regional Fragment Reconstruction 地域記憶断片再構成
かつて“記憶零落”と呼ばれる現象が発生し、多くの記憶は散逸、あるいは封印された。
この現象を起点として、ジャパン列島各地には「記憶の断片」が蓄積され、 それぞれが独自の形で土地・人・物語と結びつくことで、プロクテルという液体構造体として現れはじめた。
R.F.R.計画(Regional Fragment Reconstruction)は、ジャパン政府直轄組織:零落記録局が執り行うそれぞれの“地域に根差した記憶の集合体”を観測・採取し、再構成する記録計画である。
対象は全国47都道府県、それぞれに対応するプロクテルが存在すると仮定しており、 現在、観測・解析は段階的に進行中。
■ 記憶断片=プロクテルについて発見されるプロクテルは、 各地域に存在した文化・方言・味覚・風土・精神的基層と密接にリンクしており、 構成物としてはカクテルに類似しているが、その性質は異なる。味や香りはその土地の“記憶反応”を再現するように変化摂取した個体には特定の感情回帰や行動傾向の変化が確認される一部のプロクテルは夢・既視感・言語再構築などの影響も報告されている
■R.F.R.計画の目的は、以下の通りである:失われた記憶構造の観測と分類プロクテルを通した地域精神の再構成Misologyによる断片汚染の兆候監視記録としての映像化と継承アーカイブの構築本計画の全記録は映像ログとして順次公開され、 各プロクテルの発見時には「R.F.R.ナンバー」が付与される。
例:R.F.R.001 “Yatsuha Shot”|ヤツハ記録区R.F.R.002 “Pirates of Okinawan”|キャンプ沖名湾R.F.R.003 “Sendai Iced Tea”|旧センダイ経済特区
すべての断片が揃うとき、我々は“零落”の正体に迫る手がかりを得る。 ……らしい。
少なくとも、局からはそう聞かされている。──記録担当:ミツルギ